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Qの箱庭

ショートストーリー仕立ての毎日

渋々泣く泣く台風一過(「短歌の目」第12回)

お久しぶりですきゅーいんがむです!

先月は気づくのが遅れ参加し損ねたのですが、「短歌の目」再び参加します!よろしくお願いします!

 

tankanome.hateblo.jp

 

題詠5首

 

1. 渋

「仕方ない」渋々答える君の癖 机トントン叩くゆびさき

2. 容

知ろうにも”ディスクの容量がいっぱいです”じゃ寛容にはなれないね
 
3. テスト
 
えー諸君、これはテストのテストです 結果をテストで活かして下さい
 
4. 新米
 
新米にあだ名をつけて研ぎ、炊いて 蓋を開ければ一人前だ
 
5. 野分
 
野分吹き 団栗遠く散ろうとも 一過の後の道踏みしめる

 

 

テーマ詠「空」

「空が泣く」って最初に表現した人は 空に恋でもしていたのかな
 
 
 
 
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ご覧いただきありがとうございました!

ケーキの上を歩く

おなかがすいたので、晩ご飯のおかずを買いに出かけた。


おなかがすいていたので、夕暮れの紫がかった雲とソーダみたいに薄い空のコントラストを見て、こないだサーティワンのチラシで似たような色合いのアイスを見たような気がする、と思った。
もしかしたら世界はぜんぶ食べ物でできてるのかなあ。空腹にまかせてそういう想像をしてみるのも面白いかな、と思ったので好き勝手に想像していた。


あの茶色いビルにところどころ四角い窓が開いてる感じ、カロリーメイトのチョコレート味っぽいな。
あのきれいに等間隔で階が積み重なってるマンション、ウエハースっぽい。
マンションの屋上からは少し黒っぽい色をした雲が細く流れていて、わたあめというよりは煙っぽかったので、神様が見えないところで空を鉄板代わりにして焼肉でもしたのかもしれない。
じゃあ地面はなにかなぁ…あ、あそこに突き刺さってるドライバー用の店の看板、白いしてっぺんの文字書いてる部分ピカピカ光ってるし、バースデーキャンドルみたいだなあ。
ということは地面はアスファルト色の創作ケーキ…おいしくなさそう…


とか考えているうちにスーパーに着いてしまったので、野菜売り場の野菜を見ながら「これ建物の土台に使えるかなあ」と考えるなどしてしまいました。

ちょっとあたままわってないのでごはんたべてきます。


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9/25 感情→風景のスケッチ

ちぐはぐな祝日

買い物の帰り、スーパーの出口で同じくスーパーの袋を下げた男女の二人組が外の方を向いたまま立ち止まって出口を塞いでいた。なんだろう、邪魔だな、と思って脇をすり抜けて外に出ると、大粒の雨。

そういえば来るときは地面濡れてなかったよな、と不安になるほど地面は濃い色に変わっていて、
土砂降りはたまたま持っていた小さな折りたたみ傘では補いきれず、左腕と背中を容赦なく濡らした。
 

わたしも店の前で少し雨宿りした方がよかったかな、と歩き始めてから少しだけ後悔した。
目の前を段差で揺れながらクロネコヤマトのトラックが通り過ぎていった。
世間が祝日だろうと彼らに休みはないのだ。そして雨にも休み時間はないのだ。
打ち付ける、風が吹く、折りたたみ傘が反対側に跳ね返る。
まあ家近いからいいや、あとちょっとだし、と思っているうち、雨は弱くなりはじめた。
なんだ、雨にも休み時間があったのか。そりゃあ年中無休で働けないよね。


雨が弱くなった。
わたしは家に着いた。
マンションの入口で左腕と背中を濡らしたまま、無事だった方の右手で服の色に似合わない水色の折りたたみ傘をたたんだ。

仕事と休みの中間のような雨。
部分的に濡れているちぐはぐなカラーのわたし。
なんだか変な一日の朝だ。

 
***

9/19 朝の風景と感情のスケッチ。

ニチレイ自販機観察レポート

なんか面白い自販機があったので観察した。

 

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上手いことメニューが反射して見えない。

 

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上手いことメニューしか見えない。

 

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チキン&ポテトを頼んでみた。

 

 

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待ち時間めっちゃ長い。

 

ニチレイってことは、冷食をあっためてるんだよね…。

まぁ長いか…。

 

お、出てきた。

 

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箱だ!

なんか冷食のポテトみたいだな…。いやこれ冷食だった。

 

さて、オープン。

 

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商品の手前に箸がついている優しさ。しかもほんのり温かい!

 

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食した。おいしかった。

あんまりムラなくあったまってた気がするのは、この底面のぶつぶつのおかげだろうか。

 

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カロリー表示付き。写ってないけど左にはご丁寧にレンジでの温め時間が書いてある(けど再加熱無理そうだしこれ自販機専用商品だしどうしたらいいんだろう)。

 

 

以上です。おもしろかった。

気持ち的に暇じゃないとあんまりこういうのをまじまじ観察しないので、余力ができたのはいいことだと思う。

どうもこんにちは、パンケーキ妖怪です。

新しい職場の近くにガストがあるのをいいことに調子に乗ってモーニングセット制覇を目指していたきゅーいんがむ。しかしそこにまさかの強敵が立ちはだかる。

 

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パ…パンケーキセット…だと…!?朝からパンケーキ…!?メープルシロップとホイップクリーム…!?こんなオシャンティーセレブリティで大丈夫なの朝から…!?あとすごく純粋に、お腹膨れるのこれ!?

 

と思って山盛りポテトフライを追加したのが悲劇のはじまりだった。まずパンケーキ。甘い。甘すぎるっ…!これセットドリンクバーで甘い飲み物飲んでちゃダメなやつだ!すかさず烏龍茶(なんでこれ原液と水に分かれてるの…?烏龍茶の原液って何…?)に切り替え攻略。あっやばいけっこうお腹膨れるこれ。でもなんかこれだけじゃ微妙に満腹にならない!こっちは仕事帰りでお腹減ってるんだよ…まだモーニングの時間なのに飢えてるんだよ…。

オーケー、次はポテトフライだ。ポテトに手をつける。甘味に襲われすぎていたせいか、何故か甘くないことに安心する。黙々と食べる。飽きる。お腹いっぱいになってきた…。これ完全にちょい盛りポテトフライでよかったやつだ!なんで山盛りにしたんだ俺!と思いながら完食する。厳しい闘いだった…。

 

さて、パンケーキセットも攻略したし、次は。と思い翌日。

わたしの姿を見ただけで「お好きな席どうぞー」と言ってくれるようになった店員さんにモーニングセットメニューを渡され、次のメニューを吟味する。しかし頼んだのは、またもパンケーキセットだった…。

 

あのふわっふわの食感。マーガリン+メープルシロップの優しい甘じょっぱさ。そしてホイップクリームのあまふわに包まれて仕事疲れの脳に優しく糖分が行き渡る感覚…。

気が付けばわたしはパンケーキセットの虜になっていた。平日休日問わず朝早くに訪れてはパンケーキを求めるパンケーキ妖怪。それまではただのドリンクバー妖怪だったのがまさかのクラスチェンジ。メニューも開かずパンケーキセットを注文しては、追加でちょい盛りポテトフライや、挙句の果てにきのこ雑炊+パンケーキセットという暴挙に出る(どっちも単品では満腹にならないのでちょうどよかったりする)。

 

仕事で体力を使い果たしたあと、「パンケーキ…パンケーキ…」とつぶやきながらパンケーキセットを頼んで、食して満足したあと、不意にわたしはこんなことを考えていた。

「わたしは、どうしたらパンケーキのように優しくなれるのだろう…。」

 

最早悟りの領域に達したわたしはいてもたってもいられずその場で「優しさ」について検索した。

 

やさし‐い
優しい・易しい】
《形》
  1. []
    細やかで柔らかな感じを与える有様だ。
    • おとなしく、すなおだ。「気立ての―娘」。思いやりがあって親切だ。
       「―心づかい」
    • 優美だ。
       「―姿に咲くすみれ」
    • 《「…に―」の形で、…の所が人以外のものを指す場合》
      それに思いやりがあるかのように、荒れ・汚染などの悪作用が無い。
       「お肌に―化粧品」
  2. [易]
    すぐできる(わかる)ほど、扱いが簡単だ。
     「―問題」

 

確かに、パンケーキは優しい。食感はやわらかく、甘さはすなおで、その姿は優美である。そして仕事疲れで荒れたわたしを浄化してくれる。

わたしもそうでありたい。物腰やわらかく、素直で、それでいて優美でありたい。パンケーキのように凛と立っていたい。

 

 

スマホの画面をそっと閉じて、烏龍茶を飲み干して、わたしは颯爽と店を出る。

負けたよ、完敗だ…!そして出会えたパンケーキという名の強敵(とも)に乾杯だ…!

しかし、ここで立ち止まってはいられない。いつかきっと追いつき、追い越してみせる。そして必ず、モーニングセットを制覇してみせる…!!

 

――新たな決意を胸に、きゅーいんがむの熱い闘いは続く。

 

変わったもの(帰省日記)

日記

眠るときの布団。シャンプーの種類。食器の種類や枚数。ご飯のときに座る位置。姉のマイカップが猫の取っ手に。電子レンジの音がしない。バランスボールが踏むタイプの健康器具に。食パンとかの袋に全部なんでもワンタッチで止められる便利グッズみたいなやつがついてる。ごはんの量が少ない代わりに、高いコンビニスイーツを買ってくるように。

店がまた潰れて増えている。TSUTAYAの本の陳列がちょっと見やすい感じに。レンタルコーナーに謎の空白スペースができてる。スーパーにはUFOキャッチャーコーナーが増えた。通っていた高校の校舎は別の建物になっていた。

 

ここはよく知った見知らぬ場所だ。帰省初日、そんなことを思った。

 

 

帰省3日目、兄家族が帰省してきて、子供たちが予想以上に大きかった(それに応じて性格も変わった)のもあるけど、兄の見た目がだいぶ変わってて、一瞬ほんとに兄かわからなかった。帰省自体は年に1回くらいだけど、兄とはタイミングが合わず4年くらい会ってなかった。奥様いわくけっこう太ったとのこと。なるほど……。

 

そういえば太ったといえば絶対わたし太ったと思う(なにせ2日に1回くらいのペースでボリュームと値段とカロリーがちょっとお高いケーキ食べてた)。しかも母がご飯をつくってくれるのをいいことに運動もせず完全にごろごろしてた。もう体重計に乗るのは諦めたし、そう言ったら3人くらいに「現実を見ろ」って言われたのでそのたびに「なんでバカンス気分で現実逃避のために実家に長期帰省しに来たのに、ここでまで現実なんか見なきゃいけないんだよ!!!」って心の中で逆ギレしていたのでこの場で懺悔と謝罪しますすみませんでした。例年通りなら現実に戻ると体重も元に戻るので大丈夫…!データ引継ぎ?今いりません!!

 

だいぶ脱線した。

 

帰省7日目。地元の海を見に行った。

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平らで暗くて何もない海。天気こそ違えど、これは全然変わらないもの。

 

土地も、主要な建物も、家も、家族も。
細部は違ってもなんにも変わってなんかいないのに。

変わったところを見つけては全部変わったように感じてしまうわたしの方がきっと変わったんだと思う。

 

離れて戻ってはじめて、気にならなかった些細な違いが見えるようになったり、家族や地元の友人が、帰ってくる場所が、どういう存在か見えるようになる。
そしてそれらを反射して、自分という存在を見られるようになる。

実家に帰るたびに、快適で温かいこの場所にどうして自分が戻って暮らさないのかという疑問に答えを見つけて帰ってくる。

 


この完成された平穏で優しい空間の外側にだけ可能性があって、わたしはその可能性が欲しい。
そのために戻らずにここにいる。わたしがわたしらしく生きていくにはそれが必要なことだから。


わたしも地元もこの気持ちも、細部は変わっても根元は何も変わらない。
いうなればバージョンアップなんだ。そうか。ここまで書いてやっと気づいた。

 

 

新しいバージョンがあります。アップデートしますか?

ビコーズ・アイ・ラブ・ユー

日記

友人と雪まつりに行く約束をしていたのだけど、相手の仕事の都合で時間が殆どなくなってしまい、結局行かずに代わりにその人の車に乗せてもらってプチドライブみたいなことをした。

「どっか行きたいとこあるなら連れてくよ~」と言われたものの、普段車に乗らないし中央区以外の場所はよくわからないし、咄嗟に思いつかなかったのでどこでもいいよー、と返したものの、せっかくなのでどこか面白そうな場所に行きたいと思っていた。

友人も特に思いつかなかったらしく、時間もなかったので、結局あてもなく数十分車を走らせた後、家まで送ってもらった。

 

久しぶりに会うということもあってそれなりの準備をしてそれなりに楽しみにしていたので、なんだか肩透かしを食らったようで正直がっかりした。もちろん忙しい仕事の合間を縫って会ってくれた相手にそんなことは言わなかったけれど、向こうから誘ってきたからには、せめて代わりにどこか連れて行って欲しかったなあ、とか思っていた。

そんなことを帰宅してからもやもや考えて、ふと、あー、自分から言えば良かったじゃん、と思った。

 

(人間的に)好きな相手と出かけるのに、あまりに相手に任せきりにしていなかっただろうか。行き先だけじゃなくて、相手が決めてくれるだろう、こうしてくれるだろう、っていう態度とか。自分の希望も言わずにただ相手に期待する、なんて、大事な友人なのにまるで相手のこと考えてないじゃん。と反省した。

 

よく考えたら、ピンポイントで見るなら充分雪まつりに行けたし、どこかで美味しいご飯食べるのでも良かった。面白い場所、なんてハードル上げなくたって、どこに行ったって面白いと思えるような相手だったのに。わざわざ自分の都合を押し付けて気まずくするようなことしないようにしよう。相手に余裕がなくて、自分がこうしたいって思う事があるなら、不満溜め込んでないで自分から提案しよう。あれ食べたい、ここに行きたい、限られた時間を一緒に楽しく遊びたい。

 

誰にでもこんなこと思わない。いちいちそんなこと思ってたらキリがない。人間として尊敬する君だから、愛を込めて提案するんだ。

 

ビコーズ・アイ・ラブ・ユー。

 

さて、次はわたしから誘おうっと。