Qの箱庭

ショートストーリー仕立ての毎日

わたしのまいにち

音楽を聴いている。軽く歌いながら信号を待つ。

雪が溶けるほどあたたかい日も、落ちるとすっかり寒くなる。

溶けたせいでぼこぼこになった地面は人だけでなく車も捕まる。

信号は変わる。寒さをしのぐためペンギンのような態勢の人々が

地面に足をとられないようにペンギンのような歩き方で歩く。わたしたちはペンギンだ。

 

 

毎年VOCALOID10選というものをやっていて、

わたしも昨年末ひっそりと選んだ。どこにも公開していないけれどプレイリストの中に入っている。それを聴いている。

昨年投稿された中でお気に入りのVOCALOID曲10曲をランダム再生で流す。

どれも聴くだけでいちばんリピートしていた頃の思い出がついてくる。

音楽に思い出はつきまとってくる。良くも悪くも。

 

 

今年はいろんなイベントに出かけようと決めていて、

イベントの定義は個人的にイベントだと思えばなんでもイベントなので、

元旦に円山動物園に出かけたことなどもイベントだ。

とりあえずどこかに出かけて記録していく、というのをひとつの目標にしている。

 

 

今月は元旦に円山動物園に行き、

仕事が忙しくなって職場に12時間滞在する日があり、

上手くいかなくて凹んだり上司に優しいお説教されて泣いたり

少しずつ状況を改善しようと頑張っていたり

短期バイトの面接に行って落ちたり某イベントの見学に行ったり

相変わらずヒトカラ行ったりお気に入りの10曲を口ずさみながらコンビニ弁当買いに行ったりしている。

 

 

ぜんぶ一人で抱え込むな、と言われた。

ぜんぶを一人でやるのは無理だから、と。

そんなことはずっと前からわかっていたけどずっと前からどうしようもなかった。

だから生活も仕事もあんまりうまくいってなかった。

けど、やっとちょっとだけ誰かを頼れるようになってきた気がする。

 

 

友人と先輩の誕生日プレゼントを買うときはあんなにわくわくしていたのに

好きだった人の結婚式が近づいて来ると何を贈っていいのかわからないし

結局その人の好みも知らなかったんだな、と思うし

その人に恋人がいたことも知らなかった頃のきらきらした音楽は

暗い寒空の中頭に響くしそれでもやっぱり好きな曲で、困る。

 

 

なんでも一人で抱え込むな、っていうけど

こういう気持ちはどうしようもないしキーを叩いても指は冷たくなるばかり。

 

 

今日もさむいな。

 

なんて、今週のお題「さむい」に便乗してみる。日記。

 

 

 

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追記。と見せかけた蛇足。