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Qの箱庭

ショートストーリー仕立ての毎日

3月は死んだ

月日は流れる。本来どんぶらこっこどんぶらこっこと流れるはずの桃の節句もシャーッと過ぎ去り、そのまま急流に飲み込まれて3月は死んだ。4月も少しずつやられはじめている。

月末は特に休みが潰れたり、本来仕事中にやるはずの翌日の作業計画を仕事外の時間で考えたりしていて、帰宅してもすぐ寝、起きたら仕事して帰宅してもすぐ寝の日々だった。順当に社畜である。充分な給料はまだない。

忙しくなった主な原因は人不足で、個々の作業量が増加した上、いない人員分誰かが多く働かねばならず、体力が削られた結果精神力が削られていく。シフト表の人員枠はスカスカ個々人のシフトはギチギチ人間関係はギスギスという擬音ばかりで本当にもう頭痛が痛い。わたしはEVE派です。

わたしが中でも一番大変だと思ったことは、頼れる人がいなくなったということだ。今自分で回している小部門、ほんとは3人欲しいけど自分と夜のバイトの子しかいない。影分身したい。今まではたまに別の部門の誰かにヘルプに来てもらっていたけど今じゃわたしがたまにヘルプに行かなきゃいけない状態。ヘルプほしいのはミーもなんですけど…。


結局何でも一人でやってかなきゃいけなくなって一人で背追い込んで焦る焦る、わたしはわがままで欲張りだから人間関係の問題も自分が抱えてる仕事もぜんぶ自分で受け止めようとしてしまう。決壊しないように流されないように、必死に仁王立ちした3月。


それも末にはついにやってけなくなって、
それからわたしはよくしゃべるようになった。愚痴も言った。何人かに最近よくしゃべるようになったね、と言われた。
しゃべってなきゃやってけないんですよーって答えた。今までの何でも一人でやってのけちゃうクールな自分の像は壊れて、すぐ疲れるし物忘れするし面倒くさがるし帰りたいって言い出す、弱っちい自分が表に晒される。

それでも受け止めてくれる人たちの優しさでどうにか乗り切れた3月。流された先で幾つかの川が合流する。わたしは死んでそしてまた生まれ変わる。