Qの箱庭

ショートストーリー仕立ての毎日

余韻と没入

 

銀河みたいな 銀河みたいな
銀河みたいな街だったね
僕らふたりだけの 夜明けだった
夜明けだったんだ

 

ゆったりとしていて、どこまでも遠くて、永遠のような、でも刹那のような。

 

「余韻」というキーワードで浮かんだ曲。雰囲気が素敵すぎてずっと浸れる。

 

----

 

色々あって、その出来事の余韻に浸っていて、ぼーっとしすぎてて、これじゃだめだなと思って、状態を立て直すためにスケジュールを立て直そうと適当なメモ帳を引っ掴んで街に繰り出した。

ファーストフードの店で飲み物頼んで席について、いざメモ帳開いたらそこにはびっしり文字や図が書かれていて、最後の1ページを残してすべて埋まっていた。新品のメモ帳を持ってきたつもりだったのにそのメモ帳はボロボロで、どうやったらこんなの間違えるんだよ相当ぼーっとしてたんだなわたし、と思った。

 

パラパラめくってたら、はらりと、1年前のPOPの切れ端が落ちてきた。それは1年前仕事で使って使い終わったメモ帳だった。

2014年11月からはじまっていたそこには一日の作業スケジュール、人員割り当て、売場計画等がそれはもう詳細に書かれていた。ちなみに今は書いてない。詳細に書かなくても大体の流れは頭に入っているし、詳細に書くほどの時間もないし、詳細に書くほど必死でもないからだ。その頃は必死だった。はじめて責任の大きい仕事を任されたことに完全に気負っていた。

スケジュールを読み返すと、全然書いたとおりにいかなかったな、と思う。人員の問題もあったし、不慣れな自分が完全に空回りしていたのもある。

それでもその頃のわたしは書き続けていた。そのつどバージョンアップさせようとがんばっていた(実際のところはともかく)。その中のほんの一部は、半年後くらいに少し役に立ったな、と今になって思う。そんなレベルだった。

 

----

 

小さい頃描いた将来の夢、なにひとつ叶ってないけど、今でもゲームという総合芸術に感動した気持ちは残っているし、ゲーム的な考え方を信じているし、花には興味を持てなかったけどお花で街がキレイになったらいいのにな、って今でも思ってる。

小学校の頃友達がいなくて教室内で引きこもっていた、そのときに培った観察眼を今でも使ってる。中学で知った音楽の良さ、今でも感じている。もう忘れちゃったこともいっぱいあるけど、ずっとずっと、わたしは遠くから響く余韻で生きている。昨日のことも、一年前のことも、そのもっと前のことも、未だに時々去来しては、心の中に風を吹かせる。

 

最後の1ページにこれからのスケジュールを書いた。きっとこれもうまくいかないな、と思ったけど、その時はその時で、また描き直そうと思った。

そうやって。何度でも。繰り返せばたぶん、役に立つんだと思う。また何もかも忘れて、ぼーっとしちゃうような頃合になって。今更。