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Qの箱庭

ショートストーリー仕立ての毎日

【第0回短歌の目】振り返り①自分的ベストで打線組んだ、をやってみた

前回の記事を書いた次の日には書こうと思っていたのに体調も下降してしまい書けずにいました。やっと落ち着いてきたので更新。

 

もうだいぶ過ぎてしまい、今月の投稿もしてしまいましたが先月の振り返り。

 

他の参加者の皆様の短歌からお気に入りのものに引用スターをつけて回っていたのですが、お気に入りが多すぎてちょっと全部感想を書くのが無理そうなので


【短歌の目 2月のお題】自作振り返りと、自分的ベストで打線組んだ - ライティング・ハイ

 

こちらのエントリにならって、自分的ベスト10首に絞って感想を書こうと思います。

(作者様の意図と違うこともあると思いますが、一個人の感想ということでお許しください)

 

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1.白

許したの 白い嘘ならいいのって 遠くのきみの言うは何色

( 2月のお題 はてな題詠「短歌の目」 - 六月に雨が )

 

「白い」という言葉の後で最後に「何色」とついたことで

白って何色なんだろう、とつい考えてしまいました。

実際の色以上に色んな意味がある「白」は、本当は何色のイメージなんだろう。

そういう想像ができて良かったです。

 

2.チョコ

あーちゃんじゃなくても美脚じゃなくっても 逢いたくて踏むチョコレイト・ディスコ

はてな題詠「短歌の目」2月題を詠む - nerumae

 

固有名詞ってこんなに使っていいんだ…!と軽く衝撃を受けるとともに

やっぱり固有名詞はインパクトあるなあ、と思いました。

芸能人のキラキラと恋のキラキラが重なっていて素敵です。

そういえばディスコもキラキラしてますね。輝きすぎてまぶしい。

 

3.雪

雪は死ぬ 生きとし生けるものすべてつつんで凍えさせてから死ぬ

( はてな題詠「短歌の目」第0回 - この国では犬がコードを書いています )

 

「死ぬ」を最初と最後に二回持ってくることで、元々の「死ぬ」という言葉が更に重厚さを持っていてすごいなあと思いました。

そして「死ぬ」のインパクトもさることながら「雪は死ぬ」という言葉のインパクトもすごく良かったです。(語彙が貧困なのですごいとしか言えず申し訳ないです)

 

4.あなた

「あなたこそ!」 売りことばに買いことば わたしはぜっっったい折れませんから

( 短歌よむよ〜 - このはなブログ )

 

「っ」の数は折れないハートの残機です。なんて妄想をしました。

こういう日常的な「あなた」がいるっていいなあ。

 

5.板

板からはもうたどれないつくられるまえの樹としていきてたかたち

( 短歌を詠んだよ - 狭筵 )

 

声に出して読んでみて、美しい歌だなあと思ったのですが

文字として読んでも「板」と「樹」しか漢字がなくて、

ひらがなの数だけ純粋さを感じてやっぱり美しいなあと思いました。良い。

 

6.瓜

ウリッキュア♪ ウリティーキュアキュア♪ ウリッキュア♪ 瓜と勇気で 悪を撃退☆

( 短歌に挑戦するぞい♪ - 枯れないように )

 

「瓜」の短歌、他にも好きなものがけっこうあったのですが

どれかひとつ、と考えた瞬間この歌しか思いつかなくて

しかもツボに入ったらしく職場でまで時々ウリッキュアのこと思い出して

にやけ顔を抑えるのがつらかったです。自由って素晴らしい。

あと、ひとつだけ突っ込ませてください。ウリッキュアってなんだよ!


7.外

愛煙家 外階段の踊り場が難民キャンプ 空はきれいだ

( はてな題詠「短歌の目」に参加します。 - 野良猫の午後 )

 

曇らせる「煙」ときれいな「空」の対比が良いなあと思いました。

昼過ぎのオフィスで昨今の事情に追われる喫煙家の少しの間だけの一服、

というような光景が浮かんだりして。

 

8.夜

Web上の秘密結社に集う為 言葉を研いで削ぎ落とす夜

( 短歌の目 2月題 - 妄想七号線 )

 

暗闇の中、愛用のナイフをペロリ…

わたしたちは皆強盗なのです。盗むターゲットはお題の言葉。なんて。(妄想失礼しました)

「秘密」に「夜」と付くとどことなく怪しい雰囲気が出て良いですね。


9.おでん

寒い日にぐつぐつ煮えたおでんだね ちくわの穴から輝け世界

( はてな題詠「短歌の目」 2月♡ - バンビのあくび )

 

まさかちくわの穴から世界が見えて、しかもこんなに輝いているとは思いませんでした。

リズムと勢いが好きな歌です。

 

10.卒業

こないだの卒業式は帰り道 落ちてる小枝を拾うなどした。

( はてな題詠「短歌の目」 - 冬色の脈 )

 

卒業という一大イベントのはずなのに日常的な目線なのが好きです。

卒業はするけど道はまだ続いている、というような感じもします。

 

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まとめとしては、わたしやっぱり日常が好きみたいです。

誰かの日常が好き。

誰かの日常の中にふと見える不思議で楽しい世界が好き。

 

短歌を詠んだり読んだりしていると、たった31文字なのにそこには確かに物語があって、物語というのは作るものなのではなくて、実はそのへんに落ちてて、たまたまそれを拾ってなかっただけなんじゃないかという気になります。

 

それと同時にたくさんの物語が同居するこの世界というのは実に不思議で、

その不思議さはやっぱりとても面白くて、とても好ましいな、と思います。

 

 

改めまして、良い企画、素敵な短歌とそれを詠む方々にたくさん出会えて良かったです。

皆様に感謝を。